第9話 乖龍かいりゅう (上) ある長閑な日、桃夭と磨牙たちは飛魚村の近くの湖で釣りに興じていたが、突然の雷に打たれ、危うく命を落としそうになる。実はそれは雷神に仕え雨を降らせる力を持つ乖龍かいりゅうの仕業だった。怠け者で雷神のもとから逃げてばかりの乖龍は、人の身体の陰に隠れるのが好きで、そのために人が雷に打たれてしまうのだ。怪我をしている乖龍に治療をしてあげてほしいと桃夭に懇願する磨牙に対し、桃夭はきっぱりと拒絶するのだが・・・。