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董易
監督メッセージ
2024年1月に放送された『百妖譜』第1期に続き、第2期が10月より放送開始となります。第1期を振り返ってみて、苦労された点や、改めて見て欲しいポイントを教えていただけますか。
第1期を作るうえで一番難しいと感じたのは、やはり(背景をはじめとする)美術設定の部分です。 はるか昔の中国を舞台にした物語の第1期ということで、中国風の美術を一から作らねばならないですし、(主人公の桃夭が各地を旅して、舞台が変わっていくこともあり)エピソードごとに新しい美術が必要になってくるため、もの凄く量が多かったです。朝のシーンと夜のシーンでは光彩も異なってくるため、やはりそういった細かいところも非常にこだわったなと感じています。
また、第1期は2話でひとつのエピソードという構成だったため、どうやって上手く物語を2話にまとめ、魅力的な要素を詰め込むのかという部分にも苦心しました。特に第1話・2話の「灰狐」の物語は、アクションシーンが多く、絵コンテも全て私一人で描いたため、仕事量が凄く多かったですが、創作の過程はとても楽しかったです。
また、第5話・6話の「蜉蝣」も新たな挑戦となりました。「蜉蝣」は少女がメインの物語でしたが、自分は男性で、少女の動きや細かい表情などの表現について詳しくないため、理想通りの可愛いキャラクターを描けるように研究しました。ご覧になった方に、素敵なキャラクターだな、可愛い動きだなと感じていただけたら、とても嬉しいです。
日本語吹替版キャストやスタッフ間では、親子の愛を描いた第3話・4話の「漱金」のエピソードも人気がありました。こちらも監督が絵コンテを担当されたエピソードですよね。
ストーリーを作っていく上で、やはり最後のお母さんの表情、泣き顔といった部分は、特にしっかりと描いて視聴者に伝えたいと思いました。そのため、かなり力を入れて、表現のブラッシュアップを重ねた形になっています。
第1期は、2話でひとつのエピソードが完結する形となっていましたが、第2期はどのような構成になりますでしょうか。
ひとつひとつのエピソードが長くなっており、その分、シーズンとしてのエピソード数は少なくなっています。1期と異なり、3話以上で1つのエピソードという物語も登場します。
シーズン2で特に注目してほしいエピソードはありますか。
おすすめは、第1話・2話の「応声」と、最後のエピソードです。
「応声」では、登場する女性たちが卑屈になっていたり、不誠実な人物のせいでつらい思いをしたりしています。こういったことは、現実の中でも結構あるかと思いましたので、アニメならでは、物語ならではの視点から伝えられたらと思い、挑戦しました。
最後のエピソードは、1つの物語が5話に渡って完結する形となっています。視聴者に、今までの展開を振り返りながら、新たな発見をして楽しんでいただけたらと思っています。